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17- I- 0031 201 7 年 9 月 5 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
欧州復興開発銀行
(証券コード:−)【据置】
長期発行体格付 AAAp
格付の見通し 安定的
■ 格付事由
(1) 欧州復興開発銀行(E BRD)は、民主主義の原則にコミットした中東欧・C IS 諸国の市場経済への移行を 支援するため、91 年に設立された国際開発銀行(MDB)。主要業務は主に民間セクターを対象とした融資、 出資および保証である。格付は、加盟国からの強い支援、強固な資本基盤、保守的な財務管理を背景とす る健全な財務構造、優先債権者としての地位などを評価している。当行は出資者からの強い支援を得て支 援対象国を拡大するとともに、業務対象地域における市場経済の発展のため健全な投融資原則に基づいて 高水準の出融資を継続している。ロシアやウクライナなどの上位出融資先を含む一部の業務対象国は依然 不安定な経済金融情勢下にあるが、当行は強固な資本基盤や健全な財務構造により貸出資産の劣化などに 対し十分なバッファーを有している。以上を踏まえ、格付を据え置き、見通しを「安定的」とした。 (2) 出資者は先進国、中東欧・C IS 諸国等66ヵ国ならびに欧州委員会、欧州投資銀行の 2機関である。支援
対象国は設立以来徐々に増加し、現在は 37 ヵ国となっている。11 年には、中東・北アフリカ諸国におけ る民主化運動の高まりを背景に業務対象地域が南・東地中海(SE ME D)地域まで拡大され、これまでに ヨルダン、モロッコ、チュニジア、エジプトが受益国となった。レバノンが 38 番目の受益国となる。ユ ーロ圏でもキプロスとギリシャがそれぞれ 14年、15 年に 20年末までの期限付きで支援対象に加えられ ている。従来最大の出融資先であったロシアについては、14 年 7 月以降新規承諾が凍結されている。一 方で近年はトルコや中央アジア、SE ME D 諸国向けの出融資が拡大傾向にある。16/ 12 期の出融資承諾額 は 94 億ユーロと過去最高水準を記録した。
(3) 16/ 12 期末の出融資残高 297億ユーロのうち貸付金が 79%、出資が 21%と、出資が比較的高い割合を占 めている。先進地域以外の移行経済国の民間セクターを主な出融資対象としているため、MDB の中では 保有資産のリスクが高い。16/ 12 期末の 3 大出融資先はトルコ、ロシア、ウクライナで、全体に占める割 合はそれぞれ 20. 1%、12.3%、9. 3%(取得原価ベース)であった。不良債権比率はウクライナ向けなど の貸出資産の劣化から 15/ 12 期末に 5. 9%まで上昇したが、その後は低下している(17 年 6 月末:4. 5%)。 出資については保有株式の評価額の変動に伴う損失リスクがあるが、16/ 12 期は実現損益、未実現損益の いずれもプラスとなっている。
(4) 10 年 5 月の増資(準備金から払込資本への繰り入れ 10 億ユーロ、請求払資本の増資 90 億ユーロの計 100 億ユーロ)は 99%以上が応募済みとなった。16/ 12 期末の応募済資本は 297 億ユーロと増資前から 5 割増 加している。払込資本がこの 2 割以上を占める。235 億ユーロにのぼる請求払資本も信用力の高い先進国 および国際機関が大半を出資しており、当行が債務返済を行う上で必要な場合には払い込みの請求が可能 である。財務面では貸付・出資残高、資本、流動性などに関し内部規制を定め、保守的に運営している。 他の MDB と同様に収益拡大は目的とせず、健全な財務基盤を維持し、業務推進に必要な利益を確保する ことを財務目標の一つとしている。16/ 12 期の最終利益は 8 億ユーロと 15/ 12 期の 4. 4 億ユーロから増加 した。貸倒引当金や株式評価額の動向次第で利益が大きく変動する可能性があるが、こうしたリスクに十 分対応可能な強固な資本基盤を有している。
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■ 格付対象
発行体:欧州復興開発銀行(T he E uropean Bank for R ec onstruc tion and Development) 【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 AAAp 安定的
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 8 月 31 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:増田 篤
主任格付アナリスト:増田 篤
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に、
「国際開発金融機関の信用格付方法」(2013 年 3 月 29 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 欧州復興開発銀行(T he E uropean Bank for Reconstruction and Development)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が公表した監査済財務諸表
・ 格付関係者が公表した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、または発行体もしくは中立的な機関による対外公表など、当該方針が求める要件を満たし
た情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手していない。
10.J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g- 7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co. jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先